痛みやかゆみを伴う黄ニキビは、ニキビがかなり悪化した状態です。本記事では黄ニキビがそもそもどういう状態なのかを明らかにし、原因や改善方法を解説いたします。セルフケアでじっくりと治していきましょう。
目次
ニキビは一般的に、白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビの順番に悪化していきます。黄ニキビを改善、予防するためにまずニキビができる流れを簡単に解説いたします。ニキビのできる流れや原因を理解して、根本的に改善させましょう。
一般的には下記のような流れでニキビができ、悪化していきます。
(1)角栓が肥大化し、毛穴が詰まる。
→お肌には「ターンオーバー」と呼ばれる肌細胞の生まれ変わりがあります。健康なお肌では、約28日周期で古い表皮が剥がれ、新しい表皮へと変わっていきます。(加齢とともに周期は長くなりがちです。)しかし肌荒れや乾燥などでお肌が弱ると、ターンオーバーが乱れてしまい、古い角質などがお肌に残ってしまいます。これと過剰に分泌された皮脂とが混じり合い、角栓が肥大化。毛穴を詰まらせます。この毛穴の詰まりがニキビの始まりです。
(2)詰まった毛穴の内部で皮脂が溜まる。(=白ニキビ、黒ニキビ)
→詰まった毛穴の内部で皮脂が溜まると、「白ニキビ」という状態です。また肥大化した角栓の表面は酸化すると、黒ずみます。この状態が「黒ニキビ」です。白ニキビも黒ニキビもまだニキビの初期段階。この段階でしっかりと改善させたいところです。角栓を押し出すことで治る場合もあります。(自分で押し出すのはやめた方が無難です。皮膚科で診察を受けましょう。)
(3)溜まった皮脂を養分にアクネ菌が増殖する。
→黒ニキビからさらに悪化するとアクネ菌が増殖します。アクネ菌は常にお肌に存在する菌ですが、皮脂をエサに増殖するとニキビを悪化させる原因菌となります。
(4)アクネ菌を抑えようと肌が戦い、炎症を起こす。(=赤ニキビ)
→増殖したアクネ菌を抑えようとお肌ががんばると、炎症を起こし、ニキビの周りが赤く腫れます。これが「赤ニキビ」です。
(5)炎症を起こした毛穴に膿が溜まる。(=黄ニキビ)
→赤ニキビがさらに悪化すると毛穴の内部で膿が溜まり、「黄ニキビ」と呼ばれる状態になります。この段階まで悪化すると、表皮の奥の真皮まで炎症を起こし傷ついてしまい、ニキビ跡が残る恐れもあります。
ここまでをまとめると、
(1)ニキビの原因は、毛穴の詰まりと皮脂の過剰分泌。
(2)黄ニキビは、ニキビがかなり悪化した状態で、炎症を起こし膿が溜まっている状態。
ということが言えます。
また、ひとつ気をつけたいのは、白ニキビと黄ニキビは見た目が似ていますが、状況は全く違い、黄ニキビの方が深刻であるということ。白ニキビと判断して自分で潰してしまったりしないようにしましょう。
黄ニキビはニキビの中でもかなり深刻な状況です。重度の炎症を起こしているので、改善させるためにはまずは「炎症を抑えるケア」を行わなくてはなりません。
炎症を取るには、市販のニキビ薬を使用する手段もありますが、これはセルフケアではなく、皮膚科で受診されることをおすすめします。ニキビもここまで悪化すると立派な「皮膚炎」です。皮膚科であなたの症状に合った飲み薬や塗り薬を処方してもらいましょう。また万が一その炎症がニキビではない他の要因なのであれば、早期発見にも繋がります。
その上でセルフケアとして以下のことを実践しましょう。体の外側と内側の両側からケアしていくことが重要です。
ニキビの原因である「毛穴の詰まり」は、洗顔や保湿といった毎日のスキンケアで対策できます。洗顔では、余分な古い角質や余分な皮脂、顔についたほこりなどを洗い流します。また、その後の保湿をしっかりと行うことによって、肌の調子を整えます。健康なお肌は、皮脂の分泌も適度に抑えられ、お肌のターンオーバーも正常に行われるので、古い角質や角栓が毛穴に溜まりにくくなります。
洗顔は正しい方法で、あなたに合った洗顔料を選んで行うことが重要です。特に黄ニキビができているときは、お肌は弱っている状態ですので、洗浄力の強すぎる洗顔料はお肌の刺激となります。こういったときは洗浄力の比較的マイルドな洗顔石鹸をおすすめいたします。この点は、乾燥肌の方の洗顔料選びと通じるところがありますので、ぜひこちらの記事をご覧ください。お肌に優しい洗顔方法も解説しています。
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またその他、ニキビ肌向けの洗顔料のおすすめ商品はこちらをご覧ください。
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またニキビ用のスキンケア商品を取り入れることも効果的です。編集部のおすすめは後ほどご紹介いたします。
ニキビを悪化させ、アクネ菌の養分にもなる皮脂。この皮脂の過剰な分泌を抑えることも黄ニキビの改善に繋がります。
皮脂の過剰分泌はさまざまな要因で起こります。主な要因は下記です。
●お肌の乾燥
お肌が乾燥すると、お肌を潤わそうと皮脂が多く分泌されるようになります。
→洗顔後はしっかり保湿をして、お肌の水分量を保ちましょう。ビタミンC誘導体やセラミドの配合された化粧品を取り入れるのがおすすめです。特にビタミンC誘導体には、ニキビの炎症を抑える効果もあります。積極的に取り入れましょう。
●ホルモンバランスの乱れ
睡眠不足やストレスなどでホルモンバランスが崩れると皮脂が過剰に分泌されます。ホルモンバランスの崩れとは、具体的には男性ホルモンが女性ホルモンよりも優位になることです。
→6〜8時間の睡眠をしっかり取りましょう。ストレス解消のために適度な運動をするのもおすすめです。その場合、汗はしっかりと洗い流しましょう。
●食生活の見直し
油分が多かったり、糖分が多かったりする食事は皮脂の過剰分泌を招きます。
→日々の食事が体を作ります。栄養バランスの良い食事は、ホルモンバランスを整えるだけでなく、胃腸や肝臓の調子も整えてくれます。健康なお肌を保つためにも以下のような食品を積極的に摂りましょう。特にビタミンB群、ビタミンCは美肌に必須の栄養素です。
- 積極的に摂りたい食品
- ビタミンB群 … 皮脂分泌をコントロール。納豆、卵、まぐろ、レバーなど。
- ビタミンC … ニキビの炎症を抑える。美白効果。果物、ブロッコリー、ピーマンなど。
- ビタミンA … 皮膚の免疫を上げる。鶏レバー、豚レバーなど。
- タンパク質 … お肌を作る根本的な栄養素。ビタミンなどの運用も行う。鶏ささみ、かつお、煮干し、うなぎなど。
以下はニキビを誘発させてしまう可能性のある食品です。過剰に摂取するのは避けましょう。糖分や油分の多い食事は、その分解にビタミンB群を大量に必要とするだけでなく、胃腸や肝臓の負担となり、その機能を低下させてしまう原因となります。
- 過剰に摂取するとニキビに悪影響の食品
- 糖分、油分の多い食事
- アルコール
- カフェイン、香辛料などの刺激物
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ニキビと食べ物の関係に関してはこちらの記事に詳しく記載しています。ぜひご覧ください。
ニキビは「毛穴の詰まり」と「皮脂の過剰分泌」を解消することで改善できます。ニキビケア専用の洗顔料や化粧水も販売されており、それを取り入れるのもニキビの改善や予防に非常に効果的です。
編集部がおすすめするのはこちらです。
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● ビーグレン『クレイウォッシュ』
ビーグレン『クレイウォッシュ』は洗顔料です。こちらには天然のクレイ成分「モンモリロナイト」が配合されています。モンモリロナイトには皮脂や古い角質、ニキビ菌などお肌の汚れのみを吸着させる性質があり、この洗顔料はその性質を利用し、肌を傷めず、すっきりと洗い上げてくれます。
○ 購入方法:公式HP
○ 価格:4,212円(税込)・150g
○ モンモリロナイト配合 / 4種類の美容成分
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● ビーグレン『クレイローション』
こちらはニキビケア用の化粧水です。この化粧水にはグリチルリチン酸ジカリウムが配合されています。グリチルリチン酸ジカリウムは古くから生薬として用いられている成分で、ニキビの炎症を優しく抑えてくれます。
またニキビなどのトラブルでお肌のバリア機能は弱まります。配合されている天然クレイは、この不安定なお肌を膜を作り、優しく守ってくれるのです。
○ 購入方法:公式HP
○ 価格:3,700円・120ml
○ グリチルリチン酸ジカリウム配合 / 天然クレイ配合
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現在(2017年12月)、ビーグレンの公式HPではここでご紹介した洗顔料と化粧水にさらに美容液と保湿ジェルがついたお得な「ニキビケアトライアルセット(税込1,944円)」を販売しています。まずはこちらからお試しになることをおすすめいたします。
ここでは普段の生活でやってしまいがちなニキビを悪化させる行動を挙げておきます。あなたの行動を振り返って、チェックしてみてください。
●手で触る
手には雑菌があふれています。ニキビが気になるからといって触るとさらに悪化させてしまいます。
●頻繁に洗顔する
皮脂が気になるからといって、1日に何回も洗顔するのはNGです。頻繁な洗顔はお肌に必要な皮脂まで取り除いてしまい、お肌の乾燥を招きます。お肌の乾燥は、皮脂の過剰分泌に繋がるので、注意が必要です。
●ファンデーションやコンシーラーでニキビを隠す
ニキビをファンデーションやコンシーラーなどの化粧品で隠しがちですが、化粧品の油分がアクネ菌の養分となる可能性があります。化粧品でニキビを隠すのは避けた方が無難です。できるだけ薄めの化粧を心がけましょう。
黄ニキビはニキビの中でもかなり悪化してしまった状態です。炎症を起こし、膿も溜まっており、跡に残る可能性もある厄介な状態です。体の外側と内側、両面からケアすることでじっくりと改善させましょう。それと並行して、皮膚科にかかることもおすすめします。ニキビのない健康的なお肌を目指しましょうね。