おでこや口周り、顎などにいつの間にかポツポツとできてしまう白いニキビ。この”白ニキビ”は炎症を起こす前の、初期段階のニキビです。ここでは白ニキビのできる原因と治し方、スキンケア法などを解説いたします。悪化する前に1日も早く治してしまいましょう。
目次
ニキビには数種類あります。その中でも白ニキビはニキビの初期段階。まだ炎症は起こしていません。このまま悪化していくと、
白ニキビ→黒ニキビ→赤ニキビ→黄ニキビ
と進行していくと言われています。
炎症が起こるのは赤ニキビから。ここに至るまでに治してしまいたいですね。
白ニキビのできやすい箇所は主に、
・おでこ
・口周り
・顎
など。もちろんこの他にも、頬やこめかみなどにできる場合もあります。
白ニキビは黄ニキビと間違えやすいので、注意したいところ。白ニキビはポツポツとした”できもの”で、黄ニキビは、確かに色は白いのですが、周りが炎症を起こしているため、赤く腫れています。
白ニキビの原因は「毛穴の詰まり」です。
古い角質や皮脂、メイク汚れやほこりなどが混じり合い大きな角栓となり、毛穴をふさいでしまうのです。すると毛穴の中は余分な皮脂や古い角質が排出されずに溜まった状態になります。これが白ニキビです。
また、このような状態を指して、閉鎖面皰(へいさめんぽう)とも呼ばれます。
※白ニキビとも関連している「詰まり毛穴」の根本的な解消法は下記の記事をご覧ください。
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また角栓は酸化すると黒ずむので、「黒ニキビ」、角栓を”エサ”とするアクネ菌の繁殖によって炎症が起こり始めると、「赤ニキビ」、「黄ニキビ」と進行していきます。
毛穴を詰まらす原因はいくつかあり、代表的なものは下記です。
- 毛穴を詰まらす主な原因
- ターンオーバーの乱れ
- お肌の乾燥
- 皮脂の過剰分泌
- メイク汚れやほこり
ひとつずつ解説いたします。
○ターンオーバーの乱れ
ターンオーバーとはお肌を構成する細胞の生まれ変わりのこと。通常28日から56日周期でターンオーバーが行われ(個人差はあります。)、ターンオーバーが正常なうちは、古い角質や角栓は生まれ変わりのタイミングで排出されます。
しかし、加齢や睡眠不足、紫外線などの影響でターンオーバーが乱れると、古い角質や角栓は排出されず、お肌にとどまります。すると毛穴は詰まってしまうことに。白ニキビの原因となります。
○お肌の乾燥
お肌の乾燥により、角質層は厚くなり、古い角質はボロボロと剥がれおちます。それが毛穴をふさぐ角栓を大きくする原因となるのです。またお肌が乾燥すると、体はお肌を潤わそうと、皮脂をたくさん分泌させます。これが皮脂の過剰分泌を生み、詰まった毛穴にどんどんと溜まってしまい、白ニキビへと発展します。
○皮脂の過剰分泌
余分な皮脂は角栓を大きくし、毛穴を詰まらす原因となります。また詰まった毛穴に皮脂が溜まり、白ニキビの原因となります。
○メイク汚れやほこり
こちらも角栓を大きくする原因となります。また落としきれないほどの厚いメイクは毛穴を詰まらす原因のひとつです。
前章で解説した白ニキビの原因(=毛穴の詰まり)を踏まえると、白ニキビの治し方は、
●皮脂対策
●角質対策
がメインになってきます。
皮脂対策は毎日のスキンケアで行えます。それは洗顔と保湿。余分な皮脂は正しい洗顔できっちりと取り除きましょう。
正しい洗顔の手順はこちら。
(1)手を洗う。
汚れた手はニキビの原因になるので要注意!
(2)顔を水だけで洗う。
水で洗い流せる汚れはあらかじめ落としましょう。その際の水の温度は32℃くらい。ちょっと冷たいな、くらいが目安です。
(3)洗顔料を泡立てる。
「泡はより多く、よりきめ細かく」がポイントです。というのも、泡が多いと、手が直接肌に触れることがなくなり、摩擦による肌の負担を軽減させることができるのです。また、きめの細かい泡は毛穴の奥の汚れまで洗浄してくれます。
(4)泡を顔にのせる。
泡でゴシゴシと擦るのはNG! 泡はお肌についた瞬間に皮脂などの汚れを吸着させてくれます。おでこや鼻など、皮脂の分泌の多いところは、くるくると円を描くイメージで泡を顔に押し当てましょう。あくまで優しくです。順番は下記が一般的です。
●洗う順番
1.Tゾーン(おでこ、鼻、あご)
2.頬
3.こめかみ
4.まぶた、口元
(5)泡をすすぐ。
泡が全く残らないようにすすぎましょう。泡(=洗顔料)は「洗剤」です。お肌に少しでも泡が残っていると、それは刺激や負担となり、肌荒れやニキビの原因となってしまいます。(2)のときと同様、32℃くらいの水で、最低15回から20回はすすぎましょう。
※洗顔料を顔に乗せる時間は長くても30秒が目安です!
(6)タオルを当て、水分を取る。
タオルは清潔なものを使いましょう。またタオルでお肌をゴシゴシと擦るのは当然NGです! 優しく当てて、水分を吸わせましょう。
何度も言いますが、洗顔料は「洗剤」です。できるだけ肌に置く時間を減らしたいところです。正しい洗顔のポイントは、
●こすらず、優しく!
●手早く30秒以内に!
皮脂の過剰分泌が気になるからといって、1日に何度も洗顔をするのはNGです。お肌に必要な皮脂まで取り除き、乾燥を招いてしまうからです。また同様の理由で、洗浄力の強すぎる洗顔料や、スクラブが配合された洗顔料は避けた方が無難です。
編集部おすすめの洗顔料はこちら。
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● ビーグレン『クレイウォッシュ』
こちらはビーグレン『クレイウォッシュ』です。
こちらの洗顔料には天然のクレイ成分「モンモリロナイト」が配合されています。モンモリロナイトには皮脂や古い角質、ニキビ菌などお肌の汚れのみを吸着させる性質があります。この洗顔料は、この性質を利用し、肌を傷めず、すっきりと洗い上げてくれます。
またスクワランやヒアルロン酸なども配合されており、お肌に潤いを与え、調子を整えてくれます。
現在(2017年8月)、公式HPではニキビケア用のトライアルセット(洗顔料、化粧水、クリームなど)がお手頃な価格で販売されています。まずはこちらからお試しになられてはいかがでしょうか。
○ 購入方法:公式HP
○ 価格:4,212円(税込)・150g / トライアルセット1,944円(税込)
○ モンモリロナイト配合 / 4種類の美容成分 / トライアルセットあり
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その他、おすすめの洗顔料に関してはこちらの記事もご覧ください。
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その後、化粧水や美容液でしっかりと保湿をすることでお肌の乾燥を防ぐことも重要です。皮脂の過剰分泌を抑えながら、しっかり保湿もしてくれる有効成分の代表的なものとしては、ビタミンC誘導体が挙げられます。ビタミンC誘導体はさまざまな化粧品に配合されているので、積極的に取り入れましょう。
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● サイクルプラス『エンリッチローション』
こちらはサイクルプラス『エンリッチローション』で、ビタミンC誘導体の配合された化粧水です。
この化粧水にはAPPS(パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na)というビタミンC誘導体が配合されています。こちらは両性(新型)ビタミンC誘導体で、なんと通常のビタミンC誘導体の100倍の浸透力を持っています。
そのAPPSをパウダー状にし、使用の直前に混ぜ、新鮮なまま角質層に届けることで皮脂の分泌をコントロールし、お肌のハリと潤いを効果的にサポートします。
この化粧水は、”低刺激”にもこだわっており、敏感肌・乾燥肌の方にも安心してお使いいだけます。
○ 購入方法:公式HP
○ 価格:2,800円(税抜)・80ml
○ 両性ビタミンC誘導体を使用の直前に混ぜる方式 / 美容成分配合
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● ブルークレール『リペアモイストWエッセンス』
続いてご紹介するのはブルークレール『リペアモイストWエッセンス』です。こちらはビタミンC誘導体が配合されている美容液です。
「オーガニック」と「無添加」に徹底的にこだわり抜いたこの美容液には、ビスグリセリルアスコルビン酸(水溶性ビタミンC誘導体)という持続型のビタミンC誘導体が配合されています。このビスグリセリルアスコルビン酸は、刺激の少ない、新しく開発されたビタミンC誘導体。化粧品に配合するのにぴったりな成分と言われています。
さらにお肌の強い味方、ヒト型セラミドも配合されており、お肌の潤いを保ち、ハリを支えながら、皮脂の分泌もコントロールしてくれます。
「オーガニック」かつ「無添加」ですので、敏感肌・乾燥肌の方にも安心してお使いいただけます。
○ 購入方法:公式HP / ドラッグストア
○ 価格:8,000円(税抜) / 50ml
○ オーガニック / 無添加 / ヒト型セラミド配合 / ビタミンC誘導体配合
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その他おすすめの商品はこちらの記事をご覧ください。
角質対策としては、余分な古い角質をいかに取り除くかがポイントになってきます。毎日の洗顔で十分に対応できますが、それでも気になる方は週に1回から2回の頻度で、酵素洗顔か、もしくはピーリング洗顔を取り入れるとよいでしょう。
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●酵素洗顔
酵素洗顔とは、タンパク質分解酵素や脂肪分解酵素を配合した洗顔料で洗顔することです。酵素が角栓の成分である古い角質(=主成分がタンパク質)や皮脂(=主成分が脂質)に直接働きかけ、角栓を柔らかくして洗い流すことができるので毛穴の汚れを効果的に落とせます。
酵素の配合された洗顔料は、毎日使えるものから週に1回のものまで様々な種類があります。お肌に負担のかかりやすい洗顔方法でもありますので、自分の肌に合ったものを選び、決められた用量、用法を守って使用しましょう。
酵素洗顔に関してより詳しくご覧になりたい方はこちらの記事をどうぞ。
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●ピーリング洗顔
ピーリング洗顔とは、専用の洗顔料を用いて、古い角質を剥がして洗い流す洗顔方法です。ピーリング用の洗顔料には、主に「AHA」と呼ばれる果物由来の酸が配合されており、この酸が古い角質を溶かしてくれます。週に1回から2回のピーリング洗顔で不要な角質を取り除くことで、毛穴の詰まりが予防できます。
ピーリング洗顔は、酵素洗顔と同様、お肌に負担のかかりやすい洗顔方法ですので、自分の肌に合ったものを選び、決められた用量、用法を守って使用しましょう。
普段の生活習慣を見直すことで、白ニキビの発生を予防することができます。下記を注意してみましょう。
●しっかりと睡眠を取る。
ターンオーバーの乱れに伴い、古い角質は排出されずお肌に残り、厚くなります。またお肌の乾燥を招き、皮脂も過剰に分泌されるようになります。
ターンオーバーを乱す要因のひとつとして、ホルモンバランスの崩れが挙げられますが、これは睡眠をしっかり取ることで改善されます。6時間から8時間の睡眠を心がけましょう。
●食事内容に気を付ける。
脂っぽい食事、糖分の多いお菓子やアルコール、炭水化物を多く摂ることは、皮脂の過剰分泌につながります。偏った食事にならないように気を付けましょう。積極的に摂りたいのはビタミン類。特にビタミンB群は皮脂の分泌をコントロールしてくれます。
- ビタミンB群を含む食品
- ビタミンB1 … 豚肉、玄米、うなぎ など
- ビタミンB2 … 豚レバー、納豆、うなぎ など
- ビタミンB3 … 豚レバー、カツオ、ピーナッツ など
- ビタミンB6 … マグロ、牛レバー、さんま など
- ビタミンB12 … 牛レバー、あさり など
●お肌に触れるものを清潔に。
枕カバーや布団などの寝具、洗顔後に使用するタオルなど、顔に触れるものはできるだけ清潔なものにしましょう。寝具やタオルに潜む雑菌により、ニキビができる可能性もあります。
またメイクに使用するパフやブラシも常に清潔なものを使うよう心がけましょう。
化粧品自体を、ノンコメドジェニック化粧品にするというのも効果的です。ノンコメドジェニックとは、ニキビができにくい油成分を使用しているという意味で、ニキビが治るというものではないのですが、化粧品がニキビの原因になる可能性を低く抑えてくれます。ノンコメドジェニック化粧品の多くはパッケージに「ノンコメドジェニック」と記載されています。
最後に、白ニキビを悪化させないためのポイントを挙げておきます。
・とにかく触れない
手は雑菌の宝庫です。ニキビは気になるので、ついつい触ってしまいますが、これがニキビを悪化させる原因のひとつとなります。
・頻繁に洗顔しない
頻繁に洗顔することでお肌に必要な皮脂まで取り除き、お肌を乾燥させてしまいます。確かにニキビの原因は皮脂なのですが、取り除きすぎるのもNGです。
・化粧の厚塗りはしない
化粧品の油分がお肌に残ると、それが毛穴を詰まらす原因になると同時に、アクネ菌のエサとなり、ニキビがどんどん進行していきます。濃いメイクをする必要がある場合は、しっかりと落とし切りましょう。
・オーガニックオイルは避けた方がよい
オーガニックオイルはアクネ菌の大好物です。ニキビのよくできる方は避けた方が無難かもしれません。
・自分で潰すのはおすすめできない
白ニキビは簡単に言うと、毛穴に角栓や汚れが溜まっているだけの状態で炎症も起こしていないので、正しいやり方でその汚れを取る(=潰す)のであれば問題ありません。かと言って、自分で潰すのはやはりおすすめできません。その場合は皮膚科の専門医にお願いする方が良いでしょう。
白ニキビは、ニキビの初期段階です。ここでしっかりとしたケアをして、ニキビを進行させずに治してしまいましょう!